災害大国の日本にとって、生命線となりうる火災保険。
その火災保険料が年々上昇し続けていることは、多くの住宅所有者や企業にとって大きな悩みのタネとなっています。
なぜ火災保険料が値上がりを続けているのか、その主な原因について探ってみましょう。
火災保険料が値上がりしている理由

理由は主に2つです。
単純に災害の頻度が増したこと、そして近年の建築資材費高騰が主な要因ですが、それ以外のことも含めて詳しく見ていきたいと思います。
自然災害の増加
近年、日本では自然災害の発生リスクが高まり、被害も増加しています。
特に台風や集中豪雨などの水害や、それに関連する災害が毎年のように起きるようになりました。
保険会社はリスクを適切に評価するため、保険料を引き上げざるを得なくなったようです。
建物の価値変動
建物の評価額は、新価(再調達価額)と時価の2つの基準があります。
新価とは同一物件を新たに建築・購入するのに必要な金額のこと。
時価は、新価から経年による価値の減少ぶんを差し引いた金額を指します。
不動産市場の変動や建築材料の価格上昇により新価が高騰してしまったことが、保険料上昇の一因と考えられます。
保険会社のリスク評価の変化
各保険会社はリスクを管理するために常に評価を行い、保険料を設定します。
過去の統計データや予測モデルを基にして、リスクを見積もることが一般的です。
近年では特に豪雨や台風による被害が増加したこともありますが、南海トラフのリスクも常に考え続けなければなりません。
何らかの災害に遭いやすい特定地域に住んでいる場合、保険料が上昇することがあります。
対策
相次ぐ火災保険の値上げにも対策法はあります。
今加入している保険が最も安いとは限りませんので、定期的に見直しを行いましょう。
比較検討

今加入している保険が一番安いと思い込むのは非常に危険です。
定期的に他の火災保険会社と比較検討することで、より最適な保険料に収めることができます。
保険料の変動には常にアンテナを張っておきましょう。
セキュリティ強化
住宅所有者はセキュリティ対策を強化することで、火災保険料を削減できることがあります。
防犯カメラの設置やセキュリティシステムの導入などが該当しますが、月々の負担もそこまで大きくないため、積極的に導入を検討してみてください。
カバレッジの見直し
必要以上のカバレッジを含んでいる場合は、見直しを行うことで保険料を節約できる可能性があります。
あれもこれもと欲張って加入するくせのある方は特に要注意です。
確かに、いざというときには頼りになる補償かもしれませんが、冷静に試算をして月々の保険料に見合っていない場合は外す決断も必要となります。
保険料は定期的に見直そう
火災保険料の値上がりは、多くの要因によるものであり、自然災害や建物の価値変動などが主な要因として挙げられます。
住宅所有者や企業は、適切な対策を講じることで負担を軽減し、適切な火災保険を選択することが重要です。